2010年03月21日

シンガポール15

 昨日のブログでシンガポールのことを書いたら、なんだか懐かしくなって思い出に浸ってしまった。
 
シンガポールにはちょっと詳しい。何回も行ってるから。住んでたから。パスポートで一番多く押してある国のスタンプはシンガポール。僅差でタイが二位。以下カナダ、アメリカ。

シンガポールに行かなくなってからのここ数年で、F1開催されるようになったり(しかも前代未聞のナイトレース)、カジノできたり、世界一でかい大観覧車できたり、めまぐるしく変わっていってる。

もう自分の知ってる所じゃないのかもしれないと思うと、少し寂しい。

でも行ったら行ったで、内側は大して変わってないのかもしれない。

数ヶ月一緒に暮らして、お互いファミリーと言い合っていたガダフィとは連絡取れなくなった。自分のベースだったジムはつぶれたから、マネージャーとも連絡は取れない。

だからもうシンガポールに行くことは、今のところなさそう。



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2010年03月20日

シンガポール14

 珍しく夕方ロードワークをした。普段、朝以外にやることはまずないけど、単なる気まぐれ。

ジムを出発した。

夕方でもまだまだ暑くて、30度は下らない。ベイエリアを海沿いに市街中心部、マーライオンパークに向かって走る。

静かだったジョギングコースも、マーライオンに近づくにつれて人が増え騒がしくなってくる。だんだん観光客だらけになってくると、シンガポールのシンボル、マーライオンが見えてきた。
走るスピードをゆるめ、観光客をかわしながらスラローム。見慣れているマーライオンを横目に通り過ぎる。

そこから川に沿って遊歩道を上流に向かって走ると、ボートキー、クラークキーと川沿いにズラーっとオープン飲み屋街がある。
もうすっかり辺りは真っ暗。仕事帰りのビジネスマン、観光客、たくさんの人種が入り乱れて最高に活気づいてきてる。中でも白人の姿が多く目につく。
ここもスラローム。一気に駆け抜ける。

そこからフォートカニングパークという、太平洋戦争時の日本軍に深いゆかりのある公園を抜け、ジムへ戻った。

たまには夜のロードワークもいい。シンガポールの、朝とは違った顔が見れて新鮮だった。


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2009年11月15日

シンガポール13

 そうか、もうシンガポールに自分のホームはなくなってしまったんだ。
そのままカフェでお茶してると、なんと偶然マネージャー夫妻が車でカフェの横に乗りつけてきた。
「ベリー!」
「おおキウチ!どうしたんだ。元気か?ジムは今日の午前で最後だった。もうジムはクローズなんだ。」
「さっきマスターに聞きました。今回はボクシングしにきたんじゃなくて単なる観光です。ボクシングはもう引退しました。自分はオールドマン。もう限界です。」
「とてもいいことだ。それが正解だ。」
「今まで本当にお世話になりました。ありがとうございました。ベリーのおかげでシンガポールが大好きになりました。」
こうやってジム最後の日にこのカフェで、さんざんお世話になったマネージャーのベリーに偶然会えた。なんて幸運だったんだろう。

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2009年11月14日

シンガポール12

 昨年遊びでシンガポールに行った時のこと。
所属していたジムの近く、アラブ人街のオープンカフェでくつろいでいた。やってた時、よくジムの行き帰りここに寄っていた。その時と何も変わらない風景にしみじみと浸り、感慨に耽っていた。
ここのカフェのオーナーは同じジムのフィットネスメンバーで、友達とまではいかないけどよく会話する知り合い。歳は自分より少し上ぐらいで、いつもジムでバリバリ筋トレしていてマッチョなすごい体していた。ボクシングはやらないけど好きで、自分がシンガポールでやった試合も見てくれていた。
このオーナーが自分に気づいてくれ、席に寄ってきてくれた。ひとしきり挨拶すんでから言った。「ジムは今日でクローズだ。」
正月休みにでも入るのかと思った。「そうか。それでいつから始まるんだ?」
「ちがう。永遠にクローズだ。」
「えっ!」
ショックだった。毎日朝から晩までここにいた。話し相手や友達もたくさんできた。みんなで一緒に海行ったり街中行ったり食事行ったりした。練習終わっても事務室でくつろいでたりして、このジムは自分の家のような感覚だった。
シンガポールのホームがなくなった。
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2009年11月13日

シンガポール11

 久しぶりにシンガポールのこと。
一緒に数ヶ月生活し、俺達はファミリーだと言い合っていたガダフィとは今音信不通。
ガダフィのケータイとメールアドレスは職業が職業だけにしょっちゅう変わっていた。そのたびに連絡きていた。
それが今年久しぶりにメール出してみると届かない。変更連絡はきていない。どうしたんだろう。
実は昨年一度シンガポールに遊びに行って会っている。ジュリアナとの間にかわいい子供ができてた。相変わらず「俺はまだボクシング現役続行する。」と言ってたけど、体つき見てももう無理だろう。あまり覇気もなかったような気がする。
あれが最後になってしまうのか。何かあったのか。ジュリアナはどうしてるのか。生まれたばかりの子供と合わせて家族三人、元気にしてるんだろうか。
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2009年10月03日

シンガポール10

 イミグレーション。 
長い行列に並んで、ようやく自分の番がきた。
窓口はインド系のおばちゃん。なんだかうさんくさそうな目でこっち見てくる。まさか不法労働疑ってるのか。日本人に対してなんてことを。
そして面接室にまわされた。ここでもまた行列。
順番がきてガダフィと一緒に面接室に入った。
どうやら面接官は日本に対して良い印象があるようだ。どうしようもない日本語の単語を並べはじめた。へたくそで意味わからない。
でも笑顔で、「あなたの日本語はすばらしい。」なんて言いながらゴマすりした。
ガダフィが、こっちで契約してる日本のプロボクサーだとかスケジュールなどを説明してくれ、無事滞在許可がおりた。
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2009年10月01日

シンガポール9

 一回目のシンガポール。初めてのイミグレーション。
シンガポールはビザなし滞在できるのは1ヶ月。それ以上はビザが必要なので、イミグレーションに行った。マネージャーのベリーは、そっち方面得意なガダフィに全てを任せた。
イミグレーションはものすごい人人人で混みあっていた。たくさんの人種、肌の色、言語。中国語、ヒンディー語、マレー語、タイ語、英語など。
書類は全てガダフィが記入してくれた。
プロフェッショナルボクサーとか、試合のためとか、全部正直に書いてた。これって労働になってしまいそう。そしたら労働ビザなんてそう簡単におりるもんじゃないだろう。得体の知れない日本人だし。
でもガダフィは、俺に任せとけという。
任せた。
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2009年09月29日

シンガポール8

 シンガポール7で書いたように、今回はボクシングのことでガダフィをあてにすることはできない。ちょっと心細い。
前回契約したマネージャー、オーストラリア人のベリーに会いに行った。もはや彼だけが頼りだ。
もうこっちの素性はわかっているので話は早かった。しばらく話し合い、また契約を結んでくれた。
さっそく練習を始める。ジムのスタッフ達とは昨年から友達。再会を喜んだ。
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シンガポール7

 二年目、二回目のシンガポール生活。
今回ガダフィとは住めなかった。
シンガポールに着いてからすぐ会ったけど、なんだか生気がなかった。部屋自由に使っていいと言ってくれたけど、家の様子もなんだかおかしかった。荒れ果てていて、ここで生活している様子じゃない。奥さんのジュリアナもいない。たくさんいた猫はどこに行ったんだ。
とりあえずどこにも行くあてはないし、一週間ぐらいそこを使わせてもらったけど、ガダフィは一度も家に帰って来なかった。ケータイに電話すると、いつも「ごめん、今日は帰れない。」と力のない声で言う。
何があったのかわからないけど、普通じゃなかった。
ガダフィがいないんじゃここにいる意味がない。ジムまで電車と歩きトータルで1時間かかるし。
そこでジムの近くに長期滞在できるホテルを見つけてそこに移った。
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2009年09月22日

シンガポール6

 しばらくしてガダフィの弟が一緒に住むようになった。これでガダフィと弟、ジュリアナ、自分の4人での生活が始まった。
弟は元マフィアで、すでに足を洗ったらしい。なかなか明るくて感じのいいヤツだった。
ある日ガダフィが自分に言ってきた。
「キウチ、マフィアやる気ないか?」
冗談じゃない。絶対嫌だ。
「悪いガダフィ、俺はボクサーだ。ボクシング以外は何もやる気ない。」
元マフィアの弟が横から言ってきた。
「そうだキウチ、マフィアは最悪だ。絶対にやめとけ。」
えらい。弟えらい。味方だ。
でも好奇心で一応試しに聞いてみた。
「どんな仕事なんだ?」
「お前にできることは一つ。ボディガードだ。」
普通のボディガードならまだしも、マフィアのボディガードなんて死ねって言うようなもんだろう。

posted by kiuchi at 23:07| Comment(0) | シンガポール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月21日

シンガポール5

 団地に着き待った。
電話でかなり話は進んでるらしい。向こうが卑怯なことしなければファイトにならないと言う。
頼むから話し合いで済んでくれ。
ついに相手がやってきた。マレー系だ。仲間はどこかにいるかもしれないけど、とりあえず一人。
するとガダフィが出て行ってしばらく話した後、金を払った。
良かった。もう話はついたんだ。
と思ったら怒鳴り合いになった。やばい!一発触発の危機だったので、あわてて自分も飛び出して行った。
突然出てきた外国人の自分に対して、明らかに相手は動揺している。ファイトは避けようと判断してくれたみたいだ。
また話し合いに戻った。居場所のなくなった自分は二人の真横で突っ立っていた。マレー語での会話が続く。無事終わってくれることを心から願って突っ立っていた。お互いだんだん穏やかな口調になっていく。
よし!もう少しだ。このままいってくれ。
相手は納得してくれたようだ。最後は握手して別れた。
助かった。寿命縮む思いだった。
「ガダフィ、もう今ので完全に解決したのか?」
「そうだ。完全に解決した。もうこの話は終わりだ。」
ダーっと肩の荷が下りた。結局金で解決したっぽいけど、一応自分としては日本人見せたつもり。一言も発せず真横で突っ立っていただけとはいえ。
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2009年09月20日

シンガポール4

 待ち合わせ場所はリトルインディア付近の空き地。
時間になっても相手は現れない。たぶんどこかに隠れてこっちの様子うかがってるだろうと言う。
するとガダフィのケータイが鳴った。
マレー語で何か話している。
場所変えるらしい。人目のある団地の下で話し合いすることにしたから来いということらしい。
ちょっとホッとした。こんなとこで何があっても誰も来ない。でも団地なら。
posted by kiuchi at 12:43| Comment(0) | シンガポール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シンガポール3

 「オーケー、もちろんだ。俺達はいつも一緒だ。まかせとけ。一緒に戦う。俺は日本人だ。」
「キウチ、お前は真のファミリーだ。みんなビビって来ようとしないのにお前は違う。本当のファミリーだ。ありがとう兄弟。」
「イグザクトリー。ウィーアーファミリー。」
もうほとんどやけくそ。やるしかねえ。
「キウチ、やっぱり日本人は信用できる。」
「当たり前だガダフィ。俺達はファミリーだ。ノープロブレム、ネヴァーマインド。」
本当はめちゃくちゃビビってるけど、誇り高き日本人を見せなければいけない。


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2009年09月19日

シンガポール2

 よく一緒にガダフィの友達の家に遊びに行った。何人か友達紹介してくれたけど、たぶんみんなマフィアつながりだろう。明らかに一般人と雰囲気違う。
ある日ガダフィが深刻な顔をして近づいてきて言った。
「俺に協力して一緒に来てくれるか。ちょっと金銭トラブルが起きてる。一応これから話し合いに行くけど、おそらく話だけではおさまらない。一緒にファイトしてくれ。
ただしこれだけは向こうと約束している。武器はなしでお互い素手だ。ナイフもない。もちろん拳銃なんてない。」
なにい!マジか!マフィアとファイトだと!
さんざん世話になってるし自分のこと完全に信用してくれている。これで断ったら完全に逃げたということ。何より親日家でボクサー同志。日本のため、日本人ボクサーのため、これぞ日本人というところを見せなければならない。
大げさでバカらしいかもしれないけど、海外生活長くなって愛国心が猛烈に芽生えた今となっては、もはや日本の名誉のためだった。
「オーケー、もちろんだ。俺達はいつも一緒だ。まかせとけ。一緒に戦う。俺は日本人だ。」
posted by kiuchi at 15:19| Comment(1) | シンガポール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シンガポール

 シンガポールではガダフィ家に居候させてもらっていた。ボクサーでマフィアのガダフィと、美人モデルで奥さんのジュリアナと自分の3人で数ヶ月暮らした。それと5匹ぐらいの猫。こいつらがかわいかった。特に子猫のララアは元気で、いつも相手して遊んだ。
二人はマレー系シンガポーリアン。普段の二人の会話はマレー語だけど、自分も一緒にいる時は英語で会話してくれる。
多民族国家シンガポールの人はほとんど二ヶ国語以上話せるみたい。
大多数を占める華人は中国語と英語。インド系はヒンディー語と英語。マレー系はマレー語と英語といった具合に。
posted by kiuchi at 13:39| Comment(0) | シンガポール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする